塗装工事の代金の見積もりってどうやって計算するのか分かりますか?
なんか作業服着た営業の人がメジャーで長さ測っていきますよね、あれの解説してみます
まずは建物を横から見たところ、簡単に説明するのにこうしました
地面から2Fの天井まで5.7m+0.3mで6mある事が分かりますね、窓が1m×1m、2Fの天井が0.6m
天井までの高さの測り方はいくつかあって、最近の流行りはレーザー測距器です。
地面から0.3mくらいは巾木と言ってほぼ全てのお宅が塗装しません。たまに塗ってる家もありますが
次に壁の横のサイズを計ります、正方形とか長方形の家だとやりやすいのですが、普通は上の図のようにいびつな形をしています
さらに2階だけ小さいとか、ベランダが壁の内側に有るとか、ビルトインガレージなど各家によって条件が変わりますが、やることは同じで壁のある部分の面積を計っていきます
この家の場合測った壁の長さを全部足すと 6m+8m+2m+3m+4m+5m=28mとなります
上の横から見た図の壁の高さ5.7mをかけると 28m×5.7m=159.6㎡となります
ここから窓などの塗らない部分の面積を引いたものが外壁面積となります
ベランダの内側に手すり壁が有ったり、屋根の上に明り取りの小さな壁が有ったり、家の周りのブロック塀が同じように塗装されていたり
電話やメール、土地の坪数じゃ絶対に測れない要因です
足場の面積は組むお店によって測り方が違いますが、基本は面積です一例をあげると外壁の長さに対して一辺に付き1mを足すというもの(足場が建物より1m位外に組まれるためです)
上の図なら全部で6辺有るので28m+6m=34mとなります
そして屋根を塗る場合、外に向かっての養生シートを張る必要があるので屋根よりも1m程度高く組まないとダメなのでこの建物の場合0.3m+5.7m+1m=7mとなります
全部かけると足場面積は34m×7m=238㎡となります
他にも足場の段数に対して長さをかける計算方法をとる店なんかもあります
今まで自分で測ったものと同じ数値が出た足場屋さんはありませんでした、各お店独自の計算方法が有るんだと思います
屋根に関しては、建物の施工図面を事前に見せてもらえたら正確に計算できるのですが、それが無いと経験と勘です
最近はGoogleMapの衛星写真が使えるので、その写真を基に屋根の角度や高さを予想して計算しています
不正確ではあるのですが誤差は10%程度で特に影響は出ないように計算しています。複雑な形の屋根の場合、実際に梯子で登って調査するなんていう事もあります
今まで書いた様な方法で天井や雨樋等の面積や長さを計って全ての数値を算出します
この建物の場合天井は28m×0.6m=16.8㎡、雨樋が縦樋が4本と天井部分の樋4カ所、横樋が全面と考えて6m×4本+0.6m×4本+28m=54.4m
雨戸は面積で計算することも有りますが、枚数で計算する事も有るのでケースバイケースです
こうやって出てきた数値に各工程の施工単価を掛けて計算していきます
ここにあげた以外にもコーキングの打ち替えが必要な時はその計測も必要ですし、壁や天井が壊れてしまって穴が開いてるなんて事も当然調べます
既存の下地の塗料の種類や状態から実行可能な工法を調べたり、見積と一言で言っても結構やることは多いです
お暇な時にご自分の家の面積測ってみてくださいね、ある程度正確そうなら僕はそれを見て見積もり書きます
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