なぜセールスマンは、あなたの家を狙い撃ちできるのか?

1. 塗り替えを決断する「最大の理由」
お客様に「なぜ今回、塗り替えようと思ったんですか?」と聞くと、一番多い答えはこれです。
「訪問販売やチラシ、電話があまりに鬱陶しいから」

正直な理由ですよね(笑)。 でも、彼らも仕事ですし、彼らが動くことで私たちの仕事も生まれるので、あまり邪険にしないでください。 実は、この「セールスが頻繁に来るようになった」というのは、**非常に正確な「塗り替え時期のサイン」**でもあります。

  • ハウスメーカー系のセールス: 築年数のデータを見て来ます。
  • リフォーム屋のセールス: 遠目から見て「傷んでいる」と判断して来ます。

ちなみに、現役のペンキ屋である私の自宅にもチラシが入りますし、セールスも来ます。 彼らが群がってくるということは、プロの目から見て「そろそろ美味しく(もとい、古く)なってきたな」と判断された証拠。 「鬱陶しいな」と感じ始めたら、それが検討し始めるベストタイミングだと思って間違いありません。

2. プロは遠目でここを見ている(部位別診断)
では、彼ら(そして私たち)は、遠くから家のどこを見て劣化を判断しているのでしょうか? 新品や塗り替え直後との「決定的な違い」を解説します。

【屋根】

  • 色の変化: スレート屋根は、新品時は鮮やかな黒や緑ですが、劣化すると白っぽく退色し、最終的に灰色や黒ずんだ色になります。
  • コケの発生: 車で走っていても、屋根にコケが生えている家はすぐに分かります。これは防水機能が切れている証拠です。

【雨戸・雨樋などの付帯物】
実は外壁以上に目立つのがここです。 新築時は、外壁と付帯物の色にメリハリがあります。しかし、紫外線で退色するとそのメリハリがなくなり、家全体がボヤッと古臭く見えてしまいます。下の写真を見てください。紫外線が当たる部分と、ひさしの影の部分。同じ色だったとは思えないほど退色します。ここが綺麗だと、家は若返ります。

【外壁(サイディング・モルタル)】
壁は「綺麗に見えても実はダメ」なケースが多いので要注意です。 「うちはまだ綺麗だけど、念のため20年目にして初めて…」というお宅を高圧洗浄したら、表面がボロボロ剥がれた経験があります。

  • モルタル: 色褪せが分かりやすいです。
  • サイディング: 遠目にはボードの「反り」や「コーキングの切れ」を見ます。
  • ALC(ヘーベル等): ひび割れが命取りです。内部に鉄筋や金網が入っているため、ひび割れ=内部の鉄の錆・膨張に直結します。見つけたら即対処が必要です。悪化していく事が有っても収まっていくことは無いです。

【鉄部と木部】 この2つは、「ド」が付く素人の方でも劣化が分かります。

  • 鉄部: 錆びても、穴が開く前なら大丈夫。錆を削り落として塗れば新品同様に戻ります。
  • 木部: 正直に言いますが、建物の外部に木を使ってはいけません。 木は呼吸し、動き、腐ります。ログハウスのような太い丸太なら多少の劣化は味になりますが、薄い杉板などは反ってしまい、そこから水が入ります。 どうしても木を使いたいなら、**「5年に1回は足場を組んで塗り替える」**覚悟が必要です。それくらいメンテナンスが大変な素材です。